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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

互いに「不良」の優しさを知る 有吉弘行と蛭子能収の同族意識

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 症状としてはトイレの場所を忘れたり、シャワーのどちらが水でどちらがお湯か分からなくなり混乱してしまったり、洗濯物が置いてあるのを妻が倒れているのと勘違いしてパニックになってしまったり、といったことはあったが、本人はそこまで深刻な事態とは思っていないようだ。

 蛭子は「人は失敗するもの」(NHK「きょうの健康 あの人の健康法」21年10月21日)と割り切り、「自分にとってそんなにマイナスだとは思わない」「なるべく明るく生きる」ため、よく笑うように心掛けているという(同前)。

 主治医からも仕事は続けた方がいいと助言され、週2本ほどのマンガ連載は続けている。「ただでお金をくれるところがあったら好きだけど、だから簡単に終わるような仕事を目指してやってます」(同前)と笑うのが、蛭子らしい。

 有吉に対し「同族」意識が強かったのだろう。蛭子はたびたび自著に有吉のことを書いていた。例えば「芸能界蛭子目線」(竹書房=15年3月26日発売)では、彼の再ブレーク直前の様子を描写した上で、カメラが回ってないところでは「俺に対してもすごく優しい」と記している。

 蛭子が再びバラエティー番組のカメラの前に出るきっかけをつくったのも「不良」であり、「真人間」の有吉の「優しさ」だった。冒頭の番組で蛭子は有吉の結婚祝いに夫婦を描いた絵をプレゼント。有吉は「すげえヘタ!」と笑いつつ、「下書きも消さずにうれしい! 最高!」と心底喜んでいた。

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