眞子さんの生き方は皇室を「時代に合ったもの」に変えつつある
それに比べると、元皇族とはいえ、眞子さんのNY生活はなんともつましい。日用品を自分でスーパーで購入しているらしい。それも、皇室費から一銭ももらわず、自分で生活していくというのだからたくましい。
さて、異例の結婚をした眞子さんに対し、「皇族の品格を汚した」「皇室を変質させかねない」といった批判が今なお根強い。確かに眞子さんの選択は過去に例がない。この連載の「眞子さんの乱」でも書いたが、国民は婚約破棄が当然と思っていたのに、最後まで結婚を貫いたこともそうだ。異例といえば異例である。
■「伝統を汚す」とか「変質させる」の批判こそ時代遅れ
しかし、どこが問題なのだろうか。
伴侶となる小室圭さんに対していろいろ批判はあったが、すべて小室家のことである。重ねて書くが、私たちは自分の結婚のことなら個人の自由だと思うのに、皇室の結婚となると家と家同士の結合という、普段なら考えもしないフィルターで見てしまう。
世間の批判から、結納に当たる「納采の儀」も、挙式の日取りを伝える「告期の儀」も、天皇皇后に感謝を伝える「朝見の儀」もなかったことは、たしかに異例だ。世間では結納などしないことは当たり前でも、皇室は別で、伝統を守れということだろう。