恵俊彰→早大大学院、橋幸夫→京都芸術大…「学び直し」タレント急増の背景

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 近年、芸能界で“学び直し”がはやっている。今春は「ひるおび」(TBS系)MCの恵俊彰(57)が早稲田大学大学院、歌手の橋幸夫(78)が京都芸術大学、スザンヌ(35)が日本経済大学(福岡キャンパス)に入学。他にも現役大学生タレントにはお笑い芸人の東貴博(52)、歌手の相川七瀬(47)などがおり、おバカタレントを生み出した「クイズ!ヘキサゴン」出身のつるの剛士(46)も今春、幼稚園教諭2種免許を取得。脱“おバカ”戦略にシフトしている。

 このような背景にはコロナ禍と芸能界での生き残り戦略がある。「ソーシャルディスタンスの問題もあり“ひな壇”芸人など番組を賑やかすタレントが大幅リストラされ、キャスティングは本当に必要な人材だけに絞られています」(テレビ関係者)という中、差別化のために“大卒”という肩書は利用価値大。また入試内容も一芸入試や論文など得意分野で受験できるようになり、芸能人でも合格の可能性が高まっている。

 受け入れる大学側も少子化で有名校以外は学生集めに苦戦しているだけに「タレントが在学すれば宣伝になることは確か。同じような“学び直し”中高年層を開拓できますし、運営側としては大歓迎です」(大学職員)という。芸能リポーターの川内天子氏がこう言う。

“おバカ”から“プラスアルファ”の時代に

「芸能界も“おバカ”の時代から“プラスアルファ”の時代に変わりました。あえてバカなフリ、天然なフリをするのが面白い時代から、肩書の必要性をひしひしと感じるようになっている。以前は仕事のないタレントが『○○検定』などを取りまくることもありましたが、大卒の学歴はかなりの武器。ちょっとした発言でも深みが増したり、説得力になる。しかも今なら大学生というだけで話題になるから2度おいしい。芸能界は水物ですから、実力を磨くことと“話題性を提供すること”が両輪。とはいえ何事も早い者勝ちですから、普通になる前に始める必要はありますが」

 “学び直し”ブームは、タレントと大学側の思惑が合致した結果ともいえそうだ。

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