香川照之「THE TIME,」降板で見直された安住紳一郎アナの好感度 番組の評価ウナギ上り!
情報7daysも絶好調
安住によって支えられている番組は、「THE TIME,」だけではない。土曜夜の「情報7daysニュースキャスター」もそうだ。近頃は、世帯視聴率の週間ランキングで5位以内のことが多い。その人気の理由を、番組では総合司会の三谷幸喜(脚本家)も「完全に『安住紳一郎ショー』となっている」からとみる。
進行のうまさや出演者を軽くイジるちゃめっ気が安住の魅力だが、どの番組もスタジオの雰囲気が穏やかで、それが視聴者にも伝わって好感されているのだ。スタッフにミスがあっても、「(安住アナは)雰囲気が悪くならないよう、叱りはするけれど語気は強めず、それでいてしっかりと注意。その案配の見事さ」で、「進行役にとどまらず、番組の顔となっている」(朝日新聞「三谷幸喜のありふれた生活」)。
大手芸能プロダクションの社長も感心してこう言う。
「TBS社員というキャラクターを実にうまく演じますよね。『THE TIME,』の司会が決まった時も、社内的には抜擢なのに、『泣く泣くですよ。会社の命令は絶対なんで……』とサラリーマン感を出して、親しみやすさを演出してました。『情報7days』でも、三谷がNHK大河『鎌倉殿の13人』の話を続けそうになると、『ここ(TBS)で、その話をまだします?』とツッコんで笑いを取る。天才的です。フリーになってウチに来てほしいけど、局アナがウリだから、いまはその気はないだろうなあ」
しかし、安住も局長待遇エキスパート職と、いまや相当にエラい幹部だ。いつまでも自身を“窮屈な会社員アナ”と洒落てるわけにはいかない。
(コラムニスト・海原かみな)