M-1審査員を昨年卒業 オール巨人、上沼恵美子の後釜誰に?「関東色と女性」がキーワード
「関西のお笑い界も変革期なのかも」
同志社女子大学(メディア論)教授で「日本笑い学会」の理事でもある影山貴彦氏がこう言う。
「M-1の視聴率は“西高東低”で、毎年、関西のほうが10ポイントぐらい高いのですが、松本さんはそのような西に偏りがちなことを自身のバランス感覚で感じ取り、太田さんに声掛けしたのでしょう。ある意味、漫才も関西のお笑い界も変革期なのかもしれません。巨人さんが『最近の笑いがわからなくなった』と発言されたのは象徴的で、関東の笑いを理解できかねる部分が“わからない”と重なる部分も多いのでは。M-1は審査コメント自体が番組の要素なので、キャッチーな人材が求められ、今回は“関東色”と、上沼さんに代わる“女性”がキーワードになるのではと思います。たとえば、『おもしろ荘』の審査など、お笑いに精通している女優の天海祐希さん、東京の脱力感のある笑いで作り手目線でも意見できるオードリー若林さん、オール巨人さんのお弟子さんでもある有吉弘行さん、多方面で活躍する劇団ひとりさん、プロデューサーとして実績のある佐久間宣行さんらが挙げられます。さらに加えるなら太田光代さん。爆笑問題を大きくした立役者で、事務所社長としてプロデューサー目線もあり、ご本人も元タレントと説得力、パフォーマンスともに申し分ない。関東の方は荷が重いとオファーを断られそうですが、こういった方々が加わったら視点がガラリと変わると思います」
今は関西出身でも、地元で活動せず、いきなり東京進出する若手芸人も増え、関東、全国に受け入れられる笑いを追求する芸人も増えつつある。「M-1」審査員の選出が気になるところだ。