小室圭さんに雇い主が期待する「最大の役割」とは…ノルマ未達でも不問に付される理由
■日本企業の案件獲得が至上命題
日本からLLMコース(1年間)に留学してNY州の司法試験に合格した者にとって、このプロボノの要件がネックになるケースが少なくない。だが、小室さんはLLMからJDコースに編入しロースクールに3年間在籍していたため、プロボノの要件を満たすことは比較的容易なはずである。いずれにしても、小室さんの弁護士登録は時間の問題だろう。
外資系法律事務所の東京オフィスでパートナー弁護士を10年以上務めた筆者の経験から推察すると、雇用主の現地法律事務所が小室さんに期待するのは、弁護士としての力量ではなく、日本企業への営業の窓口役だと思われる。日本企業が関心を示せば、その後、小室さん以外の他の弁護士でも、その企業案件を取りに行くことができるからだ。
大きな法律事務所では往々にして、仕事ができる弁護士よりも、仕事を取ってくる弁護士の方が評価される。もちろん、両方を兼ね備えているのが理想だが、現実はそう簡単ではない。
もし、小室さんがNYに拠点のある日本企業複数社から案件を獲得できれば(または獲得のきっかけを作れば)、小室さんを雇った事務所としては十分に元が取れたことになる。そして、案件獲得のための日々の努力の中で、小室さん自身が仕事のできる弁護士に成長していけば、事務所としては言うことなしということになるだろう。