歌手・森山愛子さん思い出語る アントニオ猪木さんからもらった“初ビンタ”と“2回目ビンタ”
デビューイベントで不意打ち
猪木さんといえばビンタです。初めてのビンタはデビューイベントの時です。私はまだ19歳でビンタされないと言われていたので、代わりにされるレコード会社の部長さんを見ていたんです。ところが、いきなり「お腹に力を入れろ」と猪木さんに言われて、「バチーン」とビンタが飛んできた。その瞬間目の前に火花が散りました。まったくの不意打ち(笑)。
でも、ワイドショーが放送したのはそのシーンです。猪木さんはそれがわかっていて、予定にないビンタをしてくれたんだと思います。
次は半年後の応援感謝の会です。2回目のビンタです。当時はビンタ1発10万円なんて言われていた時代。「出世払いだぞ」と言われ、また「バチーン」。ビンタされてお金を払うなんて猪木さんならでは(笑)。2回もビンタしてもらったのは私にとっては自慢の大事な思い出です。
デビュー20周年を迎えて記念のシングル「雨の空港」をリリースしました。「尾曳の渡し」「伊吹おろし」「ひとり風の盆」とご当地ソングが続いていましたが、これは私にとって新たな世界観の歌謡曲であり、バラードです。新しいスタートラインに立ち、新境地の思いで歌っています。
(聞き手=浦上優)