著者のコラム一覧
桧山珠美コラムニスト

大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」に「今月のダラクシー賞」を長期連載中。

阿川佐和子にマツコ・デラックス…テレビの申し子たちが痛烈にテレビを批判

公開日: 更新日:

「テレビの創成期と同じ状態になった」

 暮れの「紅白」を見てもわかるように若者の間ではやっていることを大義名分に、それが正義と言わんばかり。ましてや先人に敬意を表し、教えを請う気は毛頭ない。そんなテレビが面白いわけがないのだ。

 これはデジタルネーティブ世代がパソコンやスマホを手にしたことで万能感を持ち、上のアナログ世代が使い方がわからず、彼らに教えを請う逆転現象が起き、先達へのリスペクトが薄れたからではないか。「博士ちゃん」を見ていると昭和歌謡や昭和家電にハマる子がいるが、彼らの方が先人を尊敬し、歴史に学ぼうとしている。今の30代、40代よりよっぽど話が合いそうだ。

 先週の「アウト×デラックス2024 鳥肌が辰!?最強アウト集結SP」に阿川が登場し、テレビについて「若者を取り込もうとして無理に若作りしようとしている」と指摘。「インスタグラマーとか出せばいいとか思ってるのよね」とマツコが同調。さらにサワコは「若者は本当に見てないテレビになっちゃったということは、テレビの創成期と同じ状態になったみたいなこと」「どうせ誰も見てないんだから思い切ってやれよ」とダメ出ししていた。

 最近、出演者からのテレビへの苦情をよく見かけるようになった。出演者もいよいよテレビヤバいと思い始めているのだろう。

 制作者は彼らの声や言葉に耳を傾け、過去から学び、作りたいものを作ればテレビは浮上するのではないか。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  2. 2

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  3. 3

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  4. 4

    中居正広氏「性暴力認定」でも擁護するファンの倒錯…「アイドル依存」「推し活」の恐怖

  5. 5

    大河ドラマ「べらぼう」の制作現場に密着したNHK「100カメ」の舞台裏

  1. 6

    フジ調査報告書でカンニング竹山、三浦瑠麗らはメンツ丸潰れ…文春「誤報」キャンペーンに弁明は?

  2. 7

    フジテレビ“元社長候補”B氏が中居正広氏を引退、日枝久氏&港浩一氏を退任に追い込んだ皮肉

  3. 8

    下半身醜聞ラッシュの最中に山下美夢有が「不可解な国内大会欠場」 …周囲ザワつく噂の真偽

  4. 9

    フジテレビ第三者委の調査報告会見で流れガラリ! 中居正広氏は今や「変態でヤバい奴」呼ばわり

  5. 10

    トランプ関税への無策に「本気の姿勢を見せろ!」高市早苗氏が石破政権に“啖呵”を切った裏事情