市毛良枝に学ぶ「人生100年時代」の生き方上手…“理想の花嫁”から“憧れのシニア”へ

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 たとえば社交ダンスは母親の介護で大好きな山から足が遠のき、息が詰まっていたときにはじめた。「短時間で楽しめる」と還暦で社交ダンスという新たな扉を開いた結果、その楽しさに目覚めるとともに新しい友だちができ、その友だちを通じてまた新たな趣味と出合い、世界が広がっていったらしい。

「市毛さんはその介護でも、開拓・チャレンジ精神を発揮されています。聴衆らが驚くのは、脳梗塞で倒れて、車椅子になっても、旅行好きのお母さんを海外旅行に連れて行ってあげたというエピソード。それも95歳から3回、アメリカのオレゴン州などにです。そうやって13年近く介護し、100歳で大往生させているんですね」(同編集者)

 年齢を重ねることにも前向きで、新著「73歳、ひとり楽しむ山歩き」の帯のコピーは《歳を重ねるほど、景色は美しくなる》。

 ドラマ「嫁姑シリーズ」などで売れっ子になり、人気も高かった市毛だが、おとなしい性格で自分の殻に閉じこもりがちで、それを破れない性格にコンプレックスを感じていたそうだ。しかし中高年になってそれを払拭、「できない、できない」と自分を抑えていたのは自分で、やる気になれば、年をとっても世界は広がっていくという強いメッセージも体得したのだ。それが実体験というのも、人生100年時代の中高年アイドルたるゆえん、説得力があるのだろう。

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