サバンナ八木真澄さんは芸歴30年でFP1級学科合格!「反射神経を求められるバラエティーは向いていない」
間寛平師匠は信じられないチャレンジをしているから尊敬している
僕が尊敬するのは間寛平師匠です。何で尊敬すんのかと考えると、テレビにたくさん出ているとか、お金稼いで成功しているとかじゃない。生き方なんですよね。昭和の情緒を感じるというか。夫婦仲がよくて、若手芸人に飯を食わしてる。
それからチャレンジ。寛平師匠でいうたら、59歳でマラソンとヨットで世界一周するアースマラソンに挑戦されたり、フルマラソンを何日連続できるか挑戦されたり、信じられないような挑戦をされてます。
もちろん、お笑い芸人としても尊敬しています。
15年ほど前、サバンナやたむらけんじさん、ほしのあきチャンらと一緒にタイの大きな劇場に飛び込みで立ったことがあるんです。僕らは勉強したタイ語で笑わそうと頑張ったんですけど、全然ウケませんでした。
ところが、寛平師匠だけが体を張った芸で爆笑をとらはった。本当にすごい。僕もこんなステージができたら理想やなと思うんです。
ステージでお客さんに笑ってもらうのに加えて、僕がこれまで何カ月、何年と積み重ねてきたものをお客さんと近い距離で発表していきたいとも思っています。
「年収300万円で心の大富豪」という本で書いたような、FPの資格で身につけた知識や考え方を伝えていきたい。僕は銀行マンでも保険の営業マンでもないから金融商品を売ったりしない。ニュートラルな立場で伝えていけるんです。
レイザーラモンHGと一緒に作った「未確認生物図鑑」(ヨシモトブックス)も4月に出させていただいたんですが、子供らにも想像の羽を広げて「未確認生物」の絵を描いてもらいたい。
30人くらいのキャパの全国のカルチャーセンターのようなところを回りながら、そんな活動がしたいです。
■相方はレギュラーがたくさん、僕はゼロ
今ね、芸歴30年、コンビを組んでから30年になるんです。相方はテレビで頑張ってて、テレビのレギュラーたくさんあって、僕はゼロ。営業の仕事を頑張ってますけど、これも、前は15年以上一緒になかやまきんに君とユニットを組んで活動していたのですが、今は僕1人でやってるんです。これは初めてのこと。
どんな感じになんねんやろうと始める前は思っていました。ところが始めてみたら、向いてるなって。で、今までやってたテレビのバラエティー番組は向いてなかったなって初めて気付いたんです。
ネタを披露する漫才番組ではない、テレビのバラエティー番組って、大衆にウケそうな企画があり、僕ら芸人はそこに乗っかっていくことが求められる。反射神経が求められるんですよね。でも、僕はそういう反射神経が求められるものは向いてない。
それよりも、長い間自分の中で見つけたものとか、何年も続けてためてきた知識なり作品なりを披露したり、使ったりして、トークとかをする方が得意やなってようやく最近、気付いたんです。小さい所で、お客さんの近くで。
だから、今はショッピングセンターなどで300人とかのお客さんを前に営業してますけど、これからはもっともっと小さい場所で、数十人のお客さんを前にやっていきたいなと思っています。
(聞き手=中野裕子)