【ネタバレあり】弁護士たちも毎朝見ている「虎に翼」はこれからが見せ場!
父母など目上の親族の殺害を通常より重く罰する尊属殺重罰規定は、法の下での平等を定めた日本国憲法に反すると主張した寅子の恩師・穂高重親(小林薫)は、東宮侍従長、さらに最高裁判事となった穂積重遠。「日本家族法の父」と呼ばれ、渋沢栄一の孫である。
寅子に弁護士業務のイロハを教えた雲野六郎(塚地武雅)は、戦後に日本弁護士連合会会長を務めた海野普吉、寅子の上司・多岐川幸四郎(滝藤賢一)は初代の最高裁家庭局長の宇田川潤四郎で、「家庭裁判所の父」とされる。滝行が趣味というのは実話だ(それにしても、“父”が多いなあ)。
■史実に忠実で嘘っぽさがない
ライアンがあだ名の沢村一樹の久藤頼安は、広島や名古屋の高裁長官を歴任した内藤頼博で、退官後は学習院の院長になった。なにしろ高遠藩の15代殿様で子爵だった。
そして、われらがトラちゃん。モデルの三淵嘉子は初代最高裁長官の三淵忠彦の長男・乾太郎と再婚する。ドラマでは星朋彦(平田満)と航一(岡田将生)だ。乾太郎も甲府や浦和の地裁所長を務めた裁判官だったので、夫婦とも単身赴任のすれ違い生活だった。