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桧山珠美コラムニスト

大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」に「今月のダラクシー賞」を長期連載中。

「極悪女王」に納得!配信が地上波より段違いで面白いワケ 制作費やギャラ、俳優の士気も雲泥の差

公開日: 更新日:

ゆりやん、唐田えりか、剛力彩芽の「極悪女王」がすごい

 話を「極悪女王」に戻す。80年代の女子プロレスブーム、そこで誰もが知るヒール、ダンプ松本の半生を描いた物語。配役はすべてオーディションで、ダンプ役を勝ち取ったピン芸人のゆりやんレトリィバァがとにかくすごい。当時を知る者としては、まさにそこにダンプ松本がいるとしか思えない。いや、ダンプよりもダンプ。撮影中に大ケガをし、入院したという記事もあったが、それだけ本気で戦っていたということだろう。

 ダンプの宿敵はクラッシュ・ギャルズ。長与千種を唐田えりか、ライオネス飛鳥を剛力彩芽がやるって正直どうなの? と思っていたら、とんでもなかった。吹き替えなしで挑んだ試合の迫力に驚かされた。その女優魂には頭が下がる。東出昌大との不倫騒動で一時期は表舞台から消えていた唐田の才能をこのまま埋もれさせるのはもったいない。

 そういえば、昭和の遠い昔、女子プロレスの世界を舞台にしたテレビドラマがあった。1984年に放送された「輝きたいの」(TBS系)。山田太一の脚本で、主演は今井美樹、今や政治家先生となった三原じゅん子和田アキ子ジャガー横田、デビル雅美、ブル中野、ダンプ松本、ライオネス飛鳥、長与千種ら全日女子のレスラーも先輩レスラー役で出演していた。

 秋ドラマがスタートしているが、昔のテレビドラマの方が間違いなく輝いていた。

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