自由で訳の分からない 山田孝之が魅力的な存在でいられる理由
後者の構成を務めた竹村武司とはそれ以前からの友人で、いまでは「僕の頭脳」(TBS系「A-Studio+」21年6月4日)とまで評す。その後、竹村とはテレビ東京系の「山田孝之のカンヌ映画祭」「緊急生放送!山田孝之の元気を送るテレビ」や、NHK・Eテレで「植物に学ぶ生存戦略 話す人・山田孝之」などを共につくっている。いずれも訳の分からない“変”な番組である。
竹村は「お互い、愉快犯気質なので、一緒にイタズラ考えてる中学生の感覚」(シー・エヌ・エス「FINDERS」18年7月18日)だと語り、山田をこう評している。
「実は相当策士で、常に『山田孝之を俯瞰して見ている山田孝之』がいるんですよ。プロデューサーでありプレイヤーであるっていうところが最大の強み」(同前)
冒頭の番組で、山田は新しいことをやり始めることに躊躇する人に向けて「とりあえずやってみたらいい」と言葉を送っていた。「やらないと不安を最初に考えちゃう。仲間を先に探そうとするんだけど、いないんだよ、仲間なんて最初は。とにかく一歩踏み出していけば、どっかで一歩踏み出した人と方向がなんとなく一緒だったら、いつか交わって仲間になるんじゃない? それでチームができていく」と。
そうやってできた竹村のような仲間と山田は「訳の分からない」ことをやり続けている。だからこそ「訳の分からない」自由な存在のまま、魅力的なのだ。