吉高由里子「光る君へ」勝因は“旧ジャニゼロ”でも女性の新規層獲得にあり 「配信」で大河史上最高視聴数
■“ジャニーズ学芸会”の声もあった「どうする家康」
また今作では、前作「どうする家康」と違い、旧ジャニーズタレントの起用がゼロだったことも、結果的に新規の視聴者層を獲得できた要因になったとみる向きがある。
「NHKとしても、大河ドラマに女性や若い視聴者を取り込みたいというのは長らくの課題だったのでしょう。そのため前作の『どうする家康』は、嵐の松本潤、山田裕貴、杉野遥亮、板垣李光人ら、女性人気の高い俳優を中心にキャスティングするだけでなく、過去最高となる旧ジャニーズタレント4人を起用しました。一方、今作では、旧ジャニーズ勢の起用はゼロということもあり、《去年の『ジャニーズ学芸会大河』とは月とスッポンぐらいの違いの今作だった》と旧ジャニーズ勢が大河にキャスティングされていなかったことにより、ドラマとしてのリアリティーが増したという視聴者の感想も見受けられました」(同)
最終回を迎え、《道長とまひろロス》を嘆いていた視聴者も多い。恋愛をテーマに盛り込んだ新たな大河ドラマの形を提示し、実力派の俳優たちでメインキャストを固め、カラテカ・矢部太郎(47)、ロバート・秋山竜次(46)、はんにゃ・金田哲(38)ら、お笑い芸人の演技も良いスパイスとなった今作。視聴率としては、前作「どうする家康」の期間平均視聴率11.2%を下回る結果となったが、あからさまに女性人気を狙ったキャスティングよりも、歴史ドラマ、ヒューマンドラマとしての質を高めることに注力したキャスティングと、緻密な人間関係のさまを描いた「光る君へ」の方が、結果的に、大河ドラマが苦戦してきた女性視聴者層の獲得につながったようだ。