徳光和夫が騎手引退の藤田菜七子を擁護するも、世間の賛同は得られず“老害”扱い
公営ギャンブルのプレーヤーが重い規則違反をし、あまつさえ虚偽の申告をして平然としていたことは、公正な競馬施行の根幹に関わる深刻なコンプライアンス違反であり、競馬のイメージをむしろおとしめ信用を毀損する愚行と批判が集中した。
つまるところ、徳光による擁護は世間の認識に逆行する的外れなものだったのだ。日本のメディアにはかねて「おじいちゃん、おばあちゃん枠」とも呼べるものがあり、歯に衣着せぬ物言いが許容され、年の功からの辛口批評が歓迎される風潮も残る。とはいえ、世間の認識、常識からのズレが大きければ、SNS全盛の令和では、当然のごとくに叩かれて炎上してしまう。
最近、老化や認知症にまつわる取材を継続しているが、そのなかで頻繁に見聞きすることがある。年を取ると自分の価値観にそぐわない出来事を受け付けなくなり、新しい情報に対して否定的に向き合いやすくなるというのだ。ともすれば、実際の出来事や新しい情報と自分の思いや考えとの矛盾を取り繕おうとしてか、都合の良いストーリーを勝手につくって思い込みで話を進めてしまうことさえあるという。