「楽しくなければテレビじゃない」が醸成したフジテレビの“乱痴気”風土…中居正広のトラブルも必然か
フジテレビのやり直し会見で、改めて女子アナを接待要員とするような企業風土が露呈した。辞意を固めたとされる遠藤龍之介副会長は会見でこう言った。
「80年代、90年代、私どもは間違った万能感を持ってしまっていて、それで現在に至っているのかもしれない」──。
フジテレビはかつて視聴率3冠王に君臨し「楽しくなければテレビじゃない」とのスローガンを掲げていた。この「黄金時代」、前社長となった港浩一氏は「とんねるずのみなさんのおかげです」や「とんねるずのみなさんのおかげでした」を手掛けた。
「当時とんねるずに構成原案を含めて(番組)1本1000万円というギャラを支払っていたと聞いています」と当時を知る関係者は振り返る。潤っていたのはもちろんタレントだけではない。
「イベントの打ち上げは六本木のディスコを借り切って行われ、豪華賞品が目白押しでしたね。ジャンケン大会の目玉が現金300万円だったのを覚えています。番組の忘年会は『TUBE』の生ライブ付きだったことも」あったという。
この当時について、フジ・メディアHD社長の金光修氏は「自由さと引き換えに何でもしていいわけでないと認識しないといけなかった」とし、フジテレビ会長を辞任した嘉納修治氏は「コンプライアンスがおざなりになっていた。フジテレビの常識は世間の非常識というか、時代に合わせられなかった」と振り返った。