「出没!アド街ック天国/祝!放送1500回 アド街30周年SPECIAL」街と人に対する旺盛な好奇心で魅力を伝える
テレビ東京系「出没!アド街ック天国」が始まったのは1995年の春。22日に「祝!放送1500回アド街30周年SPECIAL」が放送された。
冒頭は初代MC(秘書)の八塩圭子をはじめ、大江麻理子、須黒清華、片渕茜、そして現在の中原みなみまで5人の女性アナウンサーが集合して回想座談会だった。それぞれの初登場シーンや、初代司会者だった愛川欽也との絶妙な“からみ”が何とも懐かしい。
本編では「アド街の30年、BEST30」と名づけたランキングを発表。「ディープな横丁」「名物店主」「スターシェフ」「銭湯」といった項目が並んだ。
それらを見ていて感心するのは街と人に対する旺盛な好奇心だ。紹介されるのは観光スポット的な名所だけではない。地元の人しか知らないような店や場所に注目し、そこに暮らす人たちも含めて街の魅力を伝えていく。
何よりVTRの映像・編集・ナレーションのセンスがいい。押しつけがましい演出ではなく、自在な「遊び心」がある。また2代目司会者・井ノ原快彦など出演者たちが気取らず飾らず、程よく素顔を見せるスタジオも好感度を高めている。
番組全体に独特の知性と品があり、しかもオシャレなのだ。それが30年を経た今も変わっていない。この番組に立ち上げから携わってきた演出家・菅原正豊と制作会社ハウフルスに拍手だ。