東野英治郎 74歳で愛人と入籍した黄門さま
しかし、81年2月、英のさんが86歳で亡くなったことをきっかけに「2人の妻スキャンダル」がマスコミを賑わせることに。30年ぶりに“自宅”の敷居をまたいだ東野は喪主を英心にゆずり、遺影を抱いて告別式に臨んで、「もう30年も前のことで、今はおぼろげになってしまったが、英のはよくできた人でした。僕が売れなかったころに知り合って結婚し、どんなに苦労させたことか。いまでもあの人を尊敬しています」と亡き妻の思い出を語った。マスコミはそんな東野家の複雑な家庭環境を書きたてた。
東野の再婚にも注目が集まったが、英心は「父が泣いているのを見ながら、父を許さなければいけないと思った」という一方、「僕としては入籍は賛成できない」と再婚を拒否。さらに、生前東野に面会を希望していた英のさんが関係者に門前払いされたことも暴露して、不信感をあらわにした。
もっとも、東野は一周忌を過ぎた82年の5月1日、英心にも相談することなくひっそり入籍。ほぼ同時期、東野は水戸黄門の降板も表明した。7月8日“お役御免”の会見を開いた東野は「やっと決心がつきました。いろいろシンドイこともあり、私自身を見つめてみたい気もありまして」と心境を語った。