スマイリーキクチ ネットで繰り返されたいわれなき誹謗中傷
<2000年6月>
にこやかな笑顔と穏やかな口調で毒舌を吐く独特のスタイルが人気のお笑い芸人スマイリーキクチ。しかし、「歌うボキャブラ天国」(フジテレビ)にレギュラー出演していた99年夏ごろから「ある殺人事件に関係している」という穏やかでない噂がネットに流れ始める。
問題の事件は88年末に発生した女子高生コンクリート詰め殺人事件。足立区の少年グループが帰宅途中の女子高生を拉致し、40日間にわたって暴行を繰り返し殺害。遺体をドラム缶にコンクリート詰めにして遺棄した凄惨な事件だ。むろん、キクチは事件とはまったく無関係だったが、足立区出身の同年代というだけで、犯人グループの一味とネット掲示板に書き込まれた。
キクチを非難する書き込みは1000件を超えたが、書かれた内容には明らかな誤りも多く、一緒に書かれた住所はデタラメで、当時逮捕された少年7人にはキクチは含まれていなかった。
おかしな情報が流れた原因として「キクチがこの事件をネタにしたことが『非常識だ』と反感を買った」「事務所がキクチを『元不良』として売り出した」という声も聞かれたが、これらも事実と異なる単なる噂。事務所側は不良で売り出したこと、事件をネタにしたことを否定した。