階段でも所構わず発情…過激ポルノ「LOVE【3D】」観賞記
本紙アラフォー女性記者も濡れた?
ここだけ(?)の話、仕事が手に付かなくなるほど気になっていた。今月1日から公開中の仏・ベルギー合作映画「LOVE【3D】」のこと。一体なぜ、そんなに惹かれるのかといえば、過激なセックスシーンがてんこ盛りの“3Dポルノ”だっていうんだもの。
メガホンを取ったのは、近親相姦や過激なレイプシーンの描写が十八番の奇才、ギャスパー・ノエ監督。昨年のカンヌ国際映画祭では観客が殺到し、あっちもこっちも総立ちだったとか。そんな触れ込みを聞いたら、小さな試写室で見るより劇場の大きなスクリーンで立体的に拝んだ方がいい、絶対そうに決まっている――。本紙アラフォー女性記者は新宿バルト9へ急行した。
物語の舞台は芸術の都・パリ。主人公の妻子持ちの米国人青年が、元恋人の母親から娘が行方不明になったという留守録を聞いたのを機にセックス三昧だった2年間を振り返る。のっけから若い男女がハァハァと激しく戯れるシーンが流れ、看板に偽りなし!? 映画監督志望の主人公も、画家の卵の元カノも、程よい肉付きで裸がキレイ。
しかし、邪魔くさいのはぼかし。その多さを指摘するレビューはいちいちうなずけるし、映倫の検閲のうっとうしさは今に始まったことじゃない。それより俯瞰のカメラワークを多用した作品で3Dの必要があったのか。聞けば、仏政府から3D製作の助成金を受けたそうな。荒野や砂漠で繰り広げるマッドマックス張りのアクションだったら3Dも映えるが、性愛や背徳感に迫るテーマの作品で人間の肌色ばかりが凹凸になってもねえ。