二階堂×宮沢×沢尻 映画「人間失格」濡れ場対決を実況中継
しかし非常に残念なことに、肝心の行為自体は「こんなところでセックス、あんなところでもセックス」とパッパと切り替わるダイジェスト仕立てで、あっさり。あっという間に終わってしまうため、若干の肩透かし感は否めない。
ベテランの宮沢はといえば、正妻として包容力のある大人の女性の魅力を存分に表現しながらも、まさかの玄関セックスで意表をつく。肌の露出はほぼないが、打ちひしがれた主人をまさに包み込むような、しっとりとした趣きある濡れ場に大物女優の風格を見せた。
■二階堂はぶっちぎりのエロさ
そんな先輩女優たちを差し置いてぶっちぎりのインパクトを与えたのは、二階堂だ。18年公開の映画「リバーズ・エッジ」でも濡れ場を披露していたが、その際は“マグロ”状態。物足りなさを感じたのは、記者だけではないはずだ。
しかし、である。今作は汚名返上とばかりに、大胆かつ妖艶な濡れ場を披露しているではないか。二階堂演じる富栄は初めてスクリーンに姿を見せたときは、お堅い雰囲気を漂わせた、戦地に赴いた夫を待つ貞淑な若夫人。色恋に慣れてなさそうなオドオドとした仕草や、小栗演じる太宰の積極的なアプローチに戸惑う様子に男性諸君は嗜虐心を焚きつけられること請け合いだ。そして案の定、太宰の毒牙にかかり、あえなく籠絡され許されない恋に染まっていく――。