著者のコラム一覧
二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

AV業界最大の功労者 村西とおるの話は冗舌でユーモアが

公開日: 更新日:

「ナイスですね~」「ゴージャズでございます」など数々の名語録が生まれ、監督効果で人気AV女優も数々輩出した。元「たのきんトリオ」の野村義男の結婚相手も村西氏が育てた人だった。

 AV女優は「出演した理由」などさまざまな角度から記事にする方法はあったが、引退後の人生も興味深いものだった。

 90年、人気AV女優だったM・Rが「某外国の要人の夜の接待に指名され数百万円の報酬を得た」という衝撃的な話が男性誌に載った。実名での告白は信憑性はあったが、後追いするメディアもなく真相は闇の中。

 実はこの話、以前から村西氏の雑談からヒントらしき話を聞き、密かに調べていた。M・Rの名前までは出なかったが、「複数のAV嬢が外国の要人の夜の接待をしている」といった内容だった。実際、「したことある」という子も数人、取材した。

 日付、ホテル名など具体的な内容から「事実だろう」とは思ったが、狙いは彼女たちの話よりも、要人たちがどういうルートでAV嬢と接触したか? だった。

 彼女たちに聞くと「AV会社の人」と大半は仕事の関係者。そこから、さらにたどる。怪しげな会社もあれば、知っている会社の名前も出てくる。まるで迷路に入ったかのように複雑。なかなか本丸にたどり着けない。「振り込め詐欺」のかけ子を捕まえても本ボシにたどり着けないのとよく似ている。

 最終的に、大手商社の一社員ではないか?というところまでたどり着けたが、社員を特定できず行き詰まり、取材は打ち切った。ボツにはなったが、思い出に残る取材のひとつである。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  2. 2

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  3. 3

    「かなり時代錯誤な」と発言したフジ渡辺和洋アナに「どの口が!」の声 コンパニオンと職場で“ゲス不倫”の過去

  4. 4

    中居正広氏「性暴力認定」でも擁護するファンの倒錯…「アイドル依存」「推し活」の恐怖

  5. 5

    「よしもと中堅芸人」がオンカジ書類送検で大量離脱…“一番もったいない”と関係者が嘆く芸人は?

  1. 6

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  2. 7

    入場まで2時間待ち!大阪万博テストランを視察した地元市議が惨状訴える…協会はメディア取材認めず

  3. 8

    米国で国産米が5キロ3000円で売られているナゾ…備蓄米放出後も店頭在庫は枯渇状態なのに

  4. 9

    うつ病で参議員を3カ月で辞職…水道橋博士さんが語るノンビリ銭湯生活と政治への関心

  5. 10

    巨人本拠地3連敗の裏に「頭脳流出」…投手陣が不安視していた開幕前からの懸念が現実に