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永田宏長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

東海圏の「冠疾患集中治療室」偏在は道路網整備でカバー

公開日: 更新日:

■平均病院収容所要時間は全国トップクラス

 ただ、この道路網のおかげもあって、救急搬送が他県よりも迅速に行われているのです。消防庁の資料(2014年)によれば、愛知県の平均病院収容所要時間(救急車の要請があってから患者を病院に収容するまでの平均時間)は32.4分で、全国4位(1位は福岡県の30.2分)。岐阜県が32.8分、三重県が39.1分と、いずれも上位に食い込んでいます。一方、最下位は東京都で、何と51.4分もかかっています。

 最近では、電気ショックで心臓を蘇生させるAEDが、学校や主だった施設内に設置されるようになったため、急性心筋梗塞で病院搬送前に心肺停止になるケースは減ってきています。しかし、搬送時間が短いに越したことはありません。それに心筋梗塞の多くは普通のICUでも十分対応できるのです。東海圏、とりわけ愛知県と岐阜県南部、三重県北部は、CCUの数より、搬送スピードで勝負しているといえるのかもしれません。

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