治療経過が良好であることは非常に喜ばしいことですが、一方では薬剤費の問題も指摘されています。抗HIV薬の価格は年間約300万円です。仮に20歳で感染して75歳まで55年間飲み続けると、トータルで1億5000万円以上が1人の治療にかかる計算になります。
日本では1000人以上のHIV感染者がいて、現在も特に若年者で増えています。命とお金は換えられませんから、必要な薬は適正に使うべきなのは間違いありません。
しかし一方で、医療費を圧迫していることもまた事実なのです。ワクチン開発など、感染予防や根治薬の開発が強く望まれているところです。