治療の基本は吸入 かかりつけ薬剤師が専門医不足を補う

公開日: 更新日:

 喘息患者は約800万人といわれていますが、呼吸器専門医はそれに見合った数ではなく、多くの患者さんは一般内科医に診てもらっています。

 軽症であればそれでも問題ないでしょうが、重症になると、適切でない治療が喘息死を招く結果になりかねません。

 呼吸器専門医の地域間の偏在を明らかにした調査もあり、それによると、病院当たりの呼吸器専門医数が少ないほど、喘息死亡率およびCOPD(慢性閉塞性肺疾患)の死亡率が上昇するという結果も出ています。

 COPDとは、たばこの煙など有害物質を長期に吸入したことで生じる肺の炎症による病気です。

 東京は、ほかの地域に比べて呼吸器専門医が多いものの、だれもが呼吸器専門医に診てもらっている状況ではありません。そこで始めたのが、薬剤師さんなどを対象にした勉強会です。

 喘息治療の基本である吸入ステロイド薬などの吸入薬は、吸入の仕方を間違えているケースが多く、きちんと吸入できていないがゆえに喘息の症状をコントロールできていない人も珍しくありません。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  2. 2

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  3. 3

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  4. 4

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  5. 5

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  1. 6

    紀子さま誕生日文書ににじむ長女・眞子さんとの距離…コロナ明けでも里帰りせず心配事は山積み

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  4. 9

    かつての大谷が思い描いた「投打の理想」 避けられないと悟った「永遠の課題」とは

  5. 10

    大谷が初めて明かしたメジャーへの思い「自分に年俸30億円、総額200億円の価値?ないでしょうね…」