重病3つ同時に…シンガー小坂忠さん壮絶闘病から復活まで

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 退院したのは10月初旬で、下旬にはもうコンサートで歌っていました。今回の入院で「歌いたい」という思いが一層強くなった気がします。体力や免疫力が落ちてしまう抗がん剤治療はしていません。ボクにとっては歌うことが治療であり、免疫力を上げてくれるものだと思っています。

 実は今も肺にがんを抱えています。大腸がんから転移したがん。だから「肺がん」じゃなくて、肺にある大腸がん。どうやら性質が違うものらしいです。手術はできないと言われ、抗がん剤治療を勧められましたが、自己免疫力を信じてみることにしました。

 退院後、知人の勧めで国立がん研究センターのセカンドオピニオンを受けたら、「こちらが弱くなるとがんが強くなる。人間とがんの関係は50対50」といった話をされました。その言葉も力になっています。病気によって、“人生にはピリオドがある”ということを意識したと同時に、改めて家族の大切さを知ることができました。家内には「小坂忠じゃなくて自己中」なんて言われてますけどね(笑い)。

 =聞き手・松永詠美子

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