すべてが怖いわけではない がんと間違えやすい膵臓の病気

公開日: 更新日:

 慢性は繰り返し炎症が起きて膵臓が小さく硬くなり、消化液やインスリンなどの分泌能が損なわれた状態をいいます。よく「酒飲みは慢性膵炎になる」といわれますが、そうとは限りません。膵臓でなく肝臓にきて肝硬変になる人、飲んでも健康な人とさまざまです。その違いはアルコールに対する遺伝子の感受性にあるといわれています。

 最近目立つのが、腫瘍性膵嚢胞です。腫瘍には良性と悪性があり、がんである悪性は「勝手に増殖」「転移・浸潤」「悪液質を発生」という特徴がありますが、良性は「勝手に増殖」しても他の特性がありません。良性、悪性にかかわらず治療は手術が基本です。

 腫瘍性膵嚢胞の中で目立つのが「膵管内乳頭粘液性腫瘍」(IPMN)です。膵管にブドウの房状の腫瘍ができるもので、主膵管型と分枝型があります。がんに移行するものもあり注意が必要です。

 脾臓に接する部分にできやすいのが「粘液性嚢胞腫瘍」(MCN)です。1~2センチなら経過観察するケースも少なくありません。「漿液性嚢胞腫瘍」(SCN)はめったに見られない腫瘍です。確定診断がつけば基本は経過観察となります。SPNは20~30代の若い女性に多い膵臓の腫瘍です。悪性である可能性はかなり低いとされています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  2. 2

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  3. 3

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  4. 4

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  5. 5

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  1. 6

    紀子さま誕生日文書ににじむ長女・眞子さんとの距離…コロナ明けでも里帰りせず心配事は山積み

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  4. 9

    かつての大谷が思い描いた「投打の理想」 避けられないと悟った「永遠の課題」とは

  5. 10

    大谷が初めて明かしたメジャーへの思い「自分に年俸30億円、総額200億円の価値?ないでしょうね…」