サッカー選手の松本光平さん 外傷性の両眼の障害との闘い

公開日: 更新日:

 その時から右目は真っ白で何も見えなくなっており、尋常ではない痛みが続いていました。寮にいるチームメートに連絡をして救急車を呼んでもらい、街にある大きな病院に運んでもらいました。でも、「今日は目の専門医がいない。眼球は割れていないので大丈夫なんじゃないかと思う。明日また来てくれ」と言われ、そのまま帰宅しました。

 翌日は目の専門医がいたものの「炎症が激しすぎてしっかり見えないから1週間後にまた来てくれ」とのこと。仕方がないのでほぼ何も見えないのに、寮で1人暮らしを続けました。コロナ禍で街がロックダウンしていて外食ができない時期だったので、買い物をチームメートにお願いして、あとは自炊。ニンジンがどこまでむけたか、肉が焼けたかどうかも見えないので、ずいぶん焦げた肉を食べました(笑い)。

 食べるのはもちろん、歩く振動でも右目が痛い状態です。眼圧が高いせいなのか嘔吐することもありました。結局、ニュージーランドの病院では「黄斑部に穴が開いていて手の施しようがない。最悪は眼球摘出になる」と言われてしまいました。

 並行して日本のトップクラスの眼科医に相談していたので、現地の診断結果が出た段階で帰国を決意しました。飛行機に乗れる程度まで眼圧が下がるのを待って、帰ってきたのが5月末日。コロナ禍なので帰国者は2週間、隔離用ホテルに滞在となりますが、病院指定のホテルだったので翌日には診察を受けることができました。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  2. 2

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  3. 3

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  4. 4

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  5. 5

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  1. 6

    紀子さま誕生日文書ににじむ長女・眞子さんとの距離…コロナ明けでも里帰りせず心配事は山積み

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  4. 9

    かつての大谷が思い描いた「投打の理想」 避けられないと悟った「永遠の課題」とは

  5. 10

    大谷が初めて明かしたメジャーへの思い「自分に年俸30億円、総額200億円の価値?ないでしょうね…」