モノが突然見えづらくて…高血圧なら目の動脈硬化に要注意
網膜静脈閉塞症で私たちがしっかり認識しておきたいのは、まず、「見え方の異常」を感じたら速やかに眼科を受診すること。次に、網膜静脈閉塞症は高血圧などを起因とする目の動脈硬化が進行して起こる病気であり、全身の動脈硬化も進行していると考えられることだ。
「つまり、脳卒中、心筋梗塞のリスクも高い。全身の状態も病院でしっかり調べるよう、網膜静脈閉塞症を起こした患者さんには伝えます」
言い換えれば、動脈硬化の予防が、網膜静脈閉塞症、脳卒中、心筋梗塞すべての予防になる。
■チョコレートのカカオポリフェノールが目や心臓の病気を予防
米眼科学会のホームページでは目に良い食品が紹介されており、「体に良い食事は目にも良いし、おいしい食品もたくさんある。紹介する食品を積極的に摂取することで、目の病気の予防だけでなく、心臓病など全身の病気の予防につながる」とされている。
この中で紹介されている食品のひとつがチョコレート。豊富に含まれるカカオポリフェノールには、血管を拡張させて血圧を下げたり、血管が詰まりやすいドロドロな血液をサラサラな血液に改善する効果がある。また動脈硬化の誘因となる悪玉(LDL)コレステロールの酸化を防ぐことも知られている。
チョコレートには心臓や血管を保護する作用の栄養素が含まれており、脳心血管疾患の予防効果が報告されている。「高カカオチョコレート」と書かれているものを選ぶと、カカオポリフェノールの含有率が高くなる。