昭和の農村では日常だった 女性の「立ち小便」と専用小便器
男性のペニスは、実に機能性に優れています。それは「立ち小便」ができるからです。公衆トイレでは、ズボンのチャックを下ろすだけで素早く用を足すことができ、女子トイレのように行列に悩まされることはめったにありません。
では、女性は立ち小便ができないのでしょうか。
実は、昭和初期までの農村では、女性が立って小便をする光景は珍しくありませんでした。昔は着ている物は、だいたい腰巻きに着物、パンツははいていません。立ち小便の仕方は、着物の裾と腰巻きをたくし上げ、股を開いて軽くおじぎをした中腰姿勢で放尿するのです。これなら畑仕事の間に尿意をもよおしても、その辺で簡単に用を足せたわけです。
また、米国では男女兼用の立ち小便器が1920年代には販売されていました。その後、女性向けの「サニスタンド」という小便器が注目を浴びるようになったのは30年代後半です。それはナイロン製のストッキングが開発され、便座に腰かけて用を足すと膝が曲がり、ストッキングが伸びたり伝線したからです。中腰姿勢の立ち小便なら、それが防げたのです。