森大祐
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森大祐整形外科医

整形外科全般診療に長年携わる。米国トーマスジェファーソン大学で人工肩関節の臨床研究を行い、2000例超の肩関節手術を経験。現在は京都下鴨病院で肩関節や肘関節、スポーツ障害患者に診療を行う。サイトで整形外科疾患の情報を発信。

「人工肩関節」の9割以上が術後10年以上もちこたえていた

公開日: 更新日:

 傷んだ股関節を人工のものに置き換える人工股関節置換術は、20世紀の人類の発明100のうちの一つに取り上げられています。

 先週も紹介しましたDrJimmyのユーチューブ「ファイル33」で、その記述があります。英国の医師Charnleyが1961年に行った人工股関節手術。その25年後に調べたところ、81%の人で人工股関節がもちこたえていました。

 また、「セメントレス」という素材の人工股関節では、25年後、96%が“耐久性良好”でした。これまでは人工股関節の耐久性についてははっきりしたことが分かっておらず、だいたい15年くらいだろうと考えられていたのですが、それがこの研究で大きく覆されたのです。

 では、人工肩関節ではどうでしょうか。

 いま注目を集めているリバース型人工肩関節置換術は、日本では2014年に導入されました。まだ10年に達していませんから、日本での長期にわたる耐久性については、データが乏しい状況です。

 いち早く導入したフランスでの研究を紹介しましょう。2017年、Bacleという医師がJBJSという医学雑誌で、次のような報告をしています。

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