簡便・負担少・短時間…AI&デバイスを使った新たな認知症診断
認知症スクリーニングの診断アプリとして日本で初めて医療機器の薬事承認を受け、早ければ春から全国の医療機関で受けられる見通しなのが、本紙1月10日付で紹介した「モニターを見るだけで認知症かどうかを診断できる認知症検査システムのアプリ」だ。
カレーで使われるスパイス、ターメリック(=ウコン)を活用した検査法も開発に向けて検討が開始されている。
「アミロイドβは脳内だけでなく網膜にも蓄積します。そしてターメリックに含まれるクルクミンはアミロイドβと結合する性質があり、さらに自家蛍光の性質もある。そこで、クルクミンを患者さんに飲んでもらい、OCT検査(近赤外光を利用して網膜の断面像を得る検査)を実施。アルツハイマー病患者さんでは、網膜のクルクミン沈着、すなわちアミロイドβの沈着が明らかに増えていることが確認されました」(山下准教授)
前述したアミロイドβの沈着を調べる髄液検査、アミロイドPETと比較すると、はるかに簡便、低侵襲、経済的だ。
血液検査でアルツハイマー病を調べられないか、という研究も行われている。