60歳以上が対象の「RSウイルスワクチン」承認…接種を考えたほうがいい人は?

公開日: 更新日:

 60歳以上でRSウイルス感染症により入院した際、基礎疾患がどれくらい増悪したかを報告したリポートでは、喘息が50%、COPDが80%、うっ血性心不全が38%だった。

 RSウイルス感染症は、インフルエンザのように急に強い全身症状が出て数日で回復期に至るのではなく、4~5日間の潜伏期を経て、発熱・鼻汁といった上気道炎が2~3日、咳・喘鳴・呼吸困難が4~5日と症状がだらだらと続き、回復まで時間がかかる。

「高齢者ではQOL(生活の質)、ADL(日常生活動作)への影響が大きく、RSウイルス感染をきっかけに、プレフレイルからフレイルへ、そして寝たきりや介護へと移行することもある」

 入院となればなおさらだ。RSウイルス感染症で入院した成人患者の「24.5%が在宅ケアを必要」「26.6%が退院後3カ月以内に再入院」「入院後1年以内の死亡率は約25.8%」といった報告もある。

 今回、60歳以上を対象に承認されたワクチン「アレックスビー」は、下気道疾患への有効性が約83%。1つ以上の注目すべき基礎疾患(※1)を併存する人、または1つ以上の注目すべき心肺疾患(※2)を有する人では、下気道疾患への有効性はそれぞれ約95%、約92%だった。副反応としては、疼痛、筋肉痛、関節痛、疲労があるが、安全性はプラセボ群と同程度の割合だった。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動