医療相談から愚痴まで…患者や介護者の気が軽くなるよう“聞き役”に
「入ってないですね」(患者)
数回の診療で前回使用した薬の効果や相性、今後フォローし続けないといけない課題について確認すると、比較的安定されているご様子です。ですがそんなある日、患者さんの介護をしているキーパーソンでもある姪にあたる方より、「真夜中におばちゃんに睡眠薬を飲ませるということは可能でしょうか?」との相談メールをいただきます。
「ここ何日間か私は夜中に何度も起こされ、まともに眠れてないため、家事や犬の世話ができなくなってきて、イライラして、おばちゃんに当たってしまって。それを姉2人に相談したところ、ドクターさんに話せば睡眠薬をもらえるよと言われて……」
そこで不眠とせん妄の疑いにより新しいお薬を処方し、様子をみることにしました。
介護も可愛い犬の世話も一筋縄ではいきません。そんな時には医学的な相談から愚痴の聞き役でもいいのです。患者さんだけでなく周囲の方も、少しでも気が軽くなるような訪問診療を提供することが大切だと考えるのでした。