3.11直前と酷似…環太平洋で頻発する大地震が暗示するもの
発生から10日が過ぎたインドネシア・スラウェシ島の大地震(M7.5)。インドネシア当局は8日までに、死者が1948人に上ったと発表した。この地震は、日本列島も属する環太平洋造山帯の活性化によって起こった。日本も対岸の火事じゃない。
日本の地震だけでなく、視野を広げ、世界で起こっている地震を眺めると青ざめてしまう。このところ、大きな地震の発生は環太平洋に集中しているのだ。
9月6日の北海道地震(M6.7)以降、世界のM6以上の地震を調べると――。9月7日南太平洋フィジー諸島(M7.8)、エクアドル(M6.2)、10日ニュージーランド(M7.6)、ソロモン諸島(M6.7)、11日ニューカレドニア(M6.6)、17日フィジー(M6.5)、23日グアム(M6.4)、28日インドネシア(M7.8)、30日フィジー(M6.8)。M5クラスの地震もほとんどが環太平洋だ。日本列島が属する造山帯グループは“地震の宝庫”なのである。立命館大の高橋学教授(災害リスクマネジメント)が言う。
「アルプス・ヒマラヤ造山帯はおとなしく、欧州で地震はあまり起こらない。一方、環太平洋造山帯の太平洋プレートは、地球上の15枚のプレートの中でダントツに元気がいい。太平洋プレートの東端で、溶けたマグマがプレートを次々と生産しており、他のプレートをグイグイ押している。だから、環太平洋で地震や火山の噴火が頻発するのです」