1932年福岡県生まれ。早稲田大学文学部ロシア文学科中退。66年「さらばモスクワ愚連隊」で小説現代新人賞、67年「蒼ざめた馬を見よ」で第56回直木賞。76年「青春の門 筑豊篇」ほかで吉川英治文学賞を受賞。2002年には菊池寛賞、09年NHK放送文化賞、10年毎日出版文化賞特別賞を受賞。本紙連載「流されゆく日々」は16年9月5日に連載10000回を迎え、ギネス記録を更新中。小説以外にも幅広い批評活動を続ける。代表作に「風に吹かれて」「戒厳令の夜」「風の王国」「大河の一滴」「TARIKI」「親鸞」(三部作)など。最新作に「新 青春の門 第九部 漂流篇」などがある。
連載11614回 深夜の時代の終り <2>
(昨日のつづき)
東京の夜が異様な輝きに満ちはじめていたのは、いつ頃からのことだろうか。
1950年代の東京の夜は、赤坂の豪華なナイトクラブとか、銀座のバー、新宿の飲み屋街や深夜喫茶、中央線沿線の酒場など、にぎやかではあったが昼夜逆転の世界ではなかった。
うた声喫茶や…
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