美容医療で人気の「ハイフ」丸わかり回答!【気鋭の敏腕女医解説】どこまで変われる?痛くないの?

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コクハク

「美容医療」の良さをお伝えしたい!

【「美容医療」お悩み一発回答!】

 はじめまして! イートップクリニック院長の増田えりかと申します。突然ですが、美容医療にどんなイメージをお持ちですか?

《怖い》《抵抗がある》《施術の内容がよく分からない》《メスを入れる整形手術がメーン》《自分には縁のないもの》…。興味はあるけれど、美容医療に対してネガティブな要素が1ミリもないなんて“猛者”はなかなかいらっしゃらないですよね。当然です…!

 この連載では美容医療“若葉マーク”の方々に向けて、テッパンの不安や疑問についてわかりやすく解説したいと思います。

 かつての美容医療は“特別な人”が受けるものといった時代がありました。でも、いまは違います。クリニックの数は増え、機器の技術発展も凄まじく、治療のバリエーションが格段に増えたことで選択肢が広がり、うんと身近な存在になりました。

 特にアラフォー世代の皆さま。年齢を重ね、「鏡で自分のお疲れ顔を見るたびにがっかりする」と感じていたら、まずはこのコラムをご一読ください。

 特別な誰かではなく、あなたさまのモチベーションをあげる『“実年齢マイナス10歳”ナチュラルな美容医療』の“知りたい”をぎゅっと詰めて、お悩み一発回答!!

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「ハイフ(HIFU)」って何?

 初回は「ハイフ(HIFU)」です。ハイフは高密度焦点式超音波(High Intensity Focused Ultrasound)を用いたお顔のたるみを改善させる治療で、注射もメスも使いません。ダウンタイムもほぼなし、治療した直後からお化粧ができて、すぐに仕事や友人との食事に行っても問題ありません。

 ハイフは約20年ほど、生体を傷つけない非侵襲的アンチエイジング治療の代表メニューとして、美容クリニック以外にエステサロンでも行われ、手軽さを求める方はエステへ、効果と安全を求める方は美容クリニックへという構図ができていました。

 ですが、今年6月の法改正でエステサロンでのハイフ施術が禁止となり、医療行為を行う国家資格を持つ者(医師や看護師)でなければ施術できなくなったのです。

エステのハイフとクリニックのハイフ、違いは?
 エステのハイフと美容クリニックのハイフ(医療ハイフ)の大きな違いは価格と治療の質でした。前者は安価、後者は高単価ですが、まず治療機器がエステサロン用と医療機関用では出力(パワー)が異なり、効果実感も異なります。

 次に施術者も大きく違いました。大事なお顔に高熱を加える治療ですので、技術と人体の専門知識が問われます。

 エステではお顔の構造を熟知した医療従事者による施術ではなく、さらにトレーニングも不十分な場合もあり火傷や神経障害などの合併症が起きやすく、近年消費者センターへ訴える事例が増えていたため、禁止されました。

ハイフ施術の方法と効果は?

 ハイフはお顔の表面には熱を加えず、脂肪深層から筋膜層(表面から3~4mmの層)に熱を加えて治療します。お顔の表面に医療機器を当てますが、電子レンジと同じように遠隔的に熱を加えることで、たるみの原因であるリガメント(靭帯)の補正と筋膜の収縮により、リフトアップ効果を狙います。

 特にフェイスラインのたるみや二重顎への効果があるので、クリニックなどのHPには、ハイフをすると“小顔が叶う”“リフトアップする”などといったセールストークが使われるんですね。

 年齢を重ねると、リガメント(靭帯)と筋膜が緩んで、フェイスラインはブルドックのように変化をします。耳の痛い言葉ですが、あえて使えば「劣化」するのです…。ハイフでリガメントと筋膜を収縮させると、劣化を防ぎ、またフェイスラインがすっきり。私のクリニックでもお悩みを持つ方々には、たるみシミュレーションの動画を用いながら説明し、おすすめしている治療のひとつです。

大手クリニックと個人クリニック、なぜ値段が違う?

 美容クリニックの中でも大手で多店舗展開するクリニックと個人経営のクリニックではお値段と満足度が全く異なります。なぜ価格差が生じるかといえば、治療の方針やスタッフの経験値の違いによるものが大きい! ちなみに大手での治療は50,000円、個人での治療は100,000円がひとつの目安となりますので、参考になさってください。

 大手クリニックの場合は一律のマニュアルがあり、それに従うことで、経験が浅いスタッフでも施術が可能というシステムを構築しています。対応時間も短くて済み、人件費もそのぶんカットできますが、個々のお顔の凹凸に沿う機械の当て方や出力の調整はしないので満足度にムラがあります。

 一方、個人クリニックではお客様の満足度を重視し、経験豊富な看護師がじっくりお悩みを聞いて、気になる箇所にマーキングし、対策を考えて時間をかけてオーダーメイドの施術を行います。

 個別対応としっかりとした効果を求めるのなら個人クリニック、お値段重視なら大手クリニックがおすすめです。イートップクリニックでは、美容看護師歴5年以上のベテランナースがお客様のお顔をアセスメントし、オーダーメイドハイフを行っています。

「痛くないの?」まだまだ気になるハイフの疑問5つ

Q1. 痛くないの?
 フェイスラインの骨に近い部位は神経に近いため正直痛いです……。当院では歯茎にガーゼを挟んで行い、極力痛みを軽減しています。

Q2. 効果はどのくらい持続するの?
 当てた部位が熱刺激で収縮するので直後からスッキリしますが、1カ月以降、組織が再生してくるとハリが出てきてさらに若返ります。効果は半年程続く症例が多いです。

Q3. ハイフを打ち続けるとどうなる?
 脂肪層にも照射しているため、脂肪細胞がハイフの熱により破壊され、繰り返し当てていると頬がこけてしまうことがあります。繰り返し行う場合は、オーダーメイドな施術をしてくれるクリニックがおすすめです。

Q4. やめるとどうなる?
 ハイフは加齢性変化を遅らせるための施術なので、ほうれい線やマリオネットラインが進行、ホームベース型・ブルドックのようなフェイスラインに近づいていくでしょう。

Q5. ハイフの効果を高める併用治療とは?
 ハイフと高周波の併用です。併用すると、上から真皮層、脂肪層、筋膜層の三層へアプローチが可能で、真皮層の引き締め、脂肪層の萎縮、筋膜層の収縮をさせることでアイロンをかけたようなフェイスラインのすっきり感が得られます。非侵襲的小顔治療としてはベストです。

ハイフと好相性なお手軽輪郭治療もある

 ハイフは筋膜にアプローチするたるみ予防治療ですが、しっかりとフェイスラインを変化させたければ、エラ(咬筋)ボトックスとバッカルファット除去もあります。いずれも土日休みで十分行える施術です。

 次回は「目尻の小ジワ」を取り上げます。またお会いしましょうー!

(増田えりか/医師(形成外科・美容外科・美容皮膚科))

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