肩の荷を一度下ろす「座禅」の妙…さながら旅の途中の休憩にも似たり
たたずみ難易度★★☆☆☆(★5つが最難関)
激動の時代──。世界情勢、日本社会ともに混迷を増すばかりで、さにあらずとも日々の仕事、生活は断ち切ろうにも断ち切れない。近年はネットによる情報過多の時代、せわしさを肌身で感じない時はない。そんな時代だからこそ、いったん立ち止まってみることも必要ではないのか……。
今回、日刊ゲンダイが行った座禅体験を指導してくれた、薬師院(川崎市)の稲田健昌住職が言う。
「人は皆、肩に荷物を乗せて歩いています。それは家庭の問題だったり、仕事のストレスだったりとさまざまですが、それをいったん下ろすためにあるのが座禅とも言えます。よく『座禅っていいことあるの?』と聞かれますが、座禅は文章で言うところの句読点に当たるもので、それ自体に意味はありません。しかし、句読点があることで文章の意味も理解できるようになる。結果として座禅で何かを得ることはあれど、最初から結果を求めても得るものはないでしょう」