NHK大河ドラマ『べらぼう』で再注目! 千束・吉原を歩く…250年を超えて残る遊郭街の「陰と陽」

公開日: 更新日:

「蔦重がもう一度、吉原を新しく」

 館長を務める鈴木清美さんは街の変化を感じていると語る。

「かつては悪所といわれていましたからね。大河のおかげで『お休み処 桂茶』というお茶屋さんが新しくオープンしましたし、観光案内は老人会のみなさんが奮起。蔦重がもう一度、吉原を新しくしてくれています」

 街を少し歩くと、次々に往時の賑わいを味わえる面影が見られる。まずは吉原への入り口である「五十間道」。一見なんの変哲もない曲がり道だが、吉原に出入りする客が外の通りから見えないよう、S字状に道が造られている。吉原神社の境内にある桜は「逢初桜」と呼ばれ、当時の遊客はまずこの桜を拝んだという。

 一方で、“影”を象徴する遺跡も残っている。かつて、吉原は遊女の逃亡を防ぐために、田んぼのど真ん中につくられ周囲を高い塀と堀で囲った閉鎖空間だった。外界から遮断するために造られた石垣だけが残る「お歯黒どぶ跡」や、唯一の出入り口だった「吉原大門跡」には、籠の中の鳥だった彼女たちの悲しみが詰まっている。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  2. 2

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  3. 3

    中森明菜が16年ぶりライブ復活! “昭和最高の歌姫”がSNSに飛び交う「別人説」を一蹴する日

  4. 4

    永野芽郁「二股不倫」報道で…《江頭で泣いてたとか怖すぎ》の声噴出 以前紹介された趣味はハーレーなどワイルド系

  5. 5

    永野芽郁“二股不倫”疑惑「母親」を理由に苦しい釈明…田中圭とベッタリ写真で清純派路線に限界

  1. 6

    田中圭“まさかの二股"永野芽郁の裏切りにショック?…「第2の東出昌大」で払う不倫のツケ

  2. 7

    永野芽郁“二股肉食不倫”の代償は20億円…田中圭を転がすオヤジキラーぶりにスポンサーの反応は?

  3. 8

    雑念だらけだった初の甲子園 星稜・松井秀喜の弾丸ライナー弾にPLナインは絶句した

  4. 9

    「キリンビール晴れ風」1ケースを10人にプレゼント

  5. 10

    オリックス 勝てば勝つほど中嶋聡前監督の株上昇…主力が次々離脱しても首位独走