「1ドル=160円」恐怖の円安がすぐそこに…米FRB年内利下げ1回だけの想定外
円ドルの為替相場は、日本銀行が19日「異次元緩和」と決別し、マイナス金利を解除したにもかかわらず、1ドル=151円台という異常な円安がつづいている。
もしFRBの利下げが、マーケットが想定していた3回から1回に減ったら為替はどうなるのか。1ドル=160円との見方も出ている。財務省が為替介入するメドとされている1ドル=152円、いわゆる「神田シーリング」を軽く突破する円安水準である。
「日銀がマイナス金利を解除しても円高に振れなかったのは、植田総裁が極度に“円高・株安”を心配して、マーケットに『金融緩和的な環境はつづく』というメッセージを送ってしまったからです。市場は安心して円を売っている。円安を修正するためにも、日銀は年内に2回、利上げをするのではないか。もし、日銀が金融引き締めに動かなかったら、為替は1ドル=155円まで円安が進む可能性があります」(斎藤満氏)
インフレが止まらず、実質賃金は22カ月連続、マイナスがつづいている。いまでも庶民は物価高に苦しんでいるのに、これ以上、円安が進んだらニッチもサッチもいかなくなってしまう。