大阪万博は災害対応もグダグダ…大雨で会場孤立化・水没の想定も「防災実施計画」策定されず
〈道路が川のようになる〉〈静けさの森の池が溢れる〉〈水しぶきであたり一面が白っぽくなり、視界が悪くなる〉〈排水機能を超えた雨水が建物1階部分から浸水する可能性がある〉〈車の運転は危険〉
加えて、市内から夢洲へのアクセスルートである夢咲トンネルは〈冠水もしくは冠水のおそれがある場合に通行止めとなる〉という。実際、昨年6月には大雨に伴う冠水によってトンネルの一部が7時間以上にわたり通行止めとなった。
孤立化した“水没万博”になる恐れがあるというのに、避難経路などの具体策を盛り込んだ「防災実施計画」は、いまだ策定されていない。肝心の実施計画を話し合う安全対策協議会は、内容も資料も原則非公開だ。来場者の安全に大きくかかわる会議すら公開せずに、何が「いのち輝く未来社会のデザイン」か。
府内の小中高(特別支援学校含む)の児童・生徒を万博に無料招待する事業を進める府教育庁に、どう児童・生徒の安全を担保するのか聞くと、「『協会から具体的な避難計画などについては夏ごろに詳細を取りまとめると聞いている』と学校側に伝えています」(教育政策グループ)と回答した。
吉村知事は無料招待の対象校の約半数にあたる950校が「参加希望」だと胸を張ったが、残る半分のうち330校は「未定・検討中」、620校が未回答である。都合のよいことだけ喧伝する大人は信用ならない。