好決算の生保に「国際会計基準の見直し」を映した明暗…保険料収入減でも増益のなぜ

公開日: 更新日:

 利益を膨らませるために、お宝の「含み益」をはき出したのか?

 いや、利益を膨らませるためではなく、株式を持ち過ぎているからではないか。

 さすが、霞が関の官僚に接していると、情報が早いな。実は保険会社の国際会計基準が見直され、運用している総資産に占める株式の比率の上限が下げられる。株式への運用が多い生保はかなり売る必要があり、徐々に売っている。

 どの銘柄をどれだけ売ったかは、分かるのか?

 それは発表されないが、生保は多くの会社の大株主になっているから、大株主の変動をみればある程度はつかめる。そのうちにアナリストが分析してくれるだろう。

 比率は、株式を減らさなくても、総資産のほうを大きくすれば下がる。総資産を増やす王道は、保険料収入を増やすこと。それには保険を売るしかない。

 そうか、資産運用の時代で、節税型保険や利回りのいい保険は売れる。保険料収入が増えない生保は、いい商品がないか販売力が足りないのか。明暗がみえるというのは、そういう意味か。

(構成=竜孝裕/ジャーナリスト)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V奪還を手繰り寄せる“陰の仕事人” ファームで投手を「魔改造」、エース戸郷も菅野も心酔中

  2. 2

    ドジャース地区V逸なら大谷が“戦犯”扱いに…「50-50」達成の裏で気になるデータ

  3. 3

    大谷に懸念される「エポックメーキングの反動」…イチロー、カブレラもポストシーズンで苦しんだ

  4. 4

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  5. 5

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  1. 6

    やす子の激走で「24時間テレビ」は“大成功”のはずが…若い視聴者からソッポで日テレ大慌て

  2. 7

    安藤サクラ「柄本佑が初めて交際した人」に驚きの声…“遊び人の父”奥田瑛二を持つ娘の苦悩

  3. 8

    堂本剛、松本潤、中山優馬…そして「HiHi Jets」髙橋優斗の退所でファンが迎えるジャニーズの終焉

  4. 9

    「光る君へ」一条天皇→「無能の鷹」ひ弱見え男子…塩野瑛久は柄本佑を超える“色っぽい男”になれる逸材

  5. 10

    虎の主砲・大山を巡り巨人阪神“場外乱闘”に突入か…メジャー挑戦濃厚な岡本の去就がカギを握る