著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

スペイン風邪を「流行性感冒」と呼んで内務省が調査した

公開日: 更新日:
原敬は激務でスペイン風邪どころじゃなった(C)国立国会図書館所蔵画像/共同通信イメージズ

 スペイン風邪のことを、日本では「流行性感冒」と称した。この感染症にどう対応するか、その頃の原敬内閣は全て内務大臣の床次竹二郎が前面に出て予防策などを講じていた。内閣関連の資料などを読んでも、もっぱら対応策は床次の意を受けた内務省衛生局の通達、指導、あるいは告知の文書が多い。この…

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