【静岡県知事選】最終盤現地ルポ 裏金と醜聞で大逆風…苦戦の浜松で見た“自民隠し”戦法
「大村さんは自民党というより『オール静岡』」
ただ、やはり演説では自民党について積極的には触れていない。城内氏は応援演説で「裏金事件と大村さんは関係ない」と訴え、あえて自民党色を消そうとしているように見える。城内氏を直撃するとこう話した。
「自民党の名前を出すとマイナスになる? それはありますが、旧民主党系の人も応援してくれているので、バランスを取っている。大村さんは自民党というより『オール静岡』です」
実際、前出の自民党市議も「確かにいま自民党の名前を出すと少なからず悪影響があるが、自民党アピールに消極的な理由はそれだけではない」と、こう続ける。
「メディアでは与野党対決なんて言われますが、川勝知事路線の県政を続けるのかという争点の方が大きい。鈴木候補には、川勝さんを長年支えてきた地元の大手自動車会社『スズキ』の鈴木修相談役が付いていますから」
“自民隠し”戦法が奏功しているのか、「差は縮まりつつある。最後まで分からない」と、陣営は鼻息が荒かった。投開票日は26日だ。
(取材・文=橋本悠太/日刊ゲンダイ)