【静岡県知事選】岸田自民“討ち死に”濃厚、不可解な「情勢調査」とチラつく菅前首相の影
26日投開票の静岡県知事選が、異様な展開になってきた。
選挙の構図は、自民党推薦の大村慎一元副知事(60)と、立憲民主、国民民主両党が推薦する鈴木康友前浜松市長(66)による事実上の与野党対決で、大村氏が鈴木氏を追いかける状況。先月の衆院3補欠選挙で全敗した自民党は、ここを落とせば「4連敗」となり、岸田政権は大ダメージだ。選挙戦が最終盤に差し掛かり、ある異変が起きている。
今週に入り永田町で出回った「自民党本部情勢調査」と題された調査データが、どうも不可解なのだ。
18~19日に実施したと記された同調査によると、大村氏の39.5%に対し、鈴木氏は41.0%。裏金事件で大村氏は大逆風のはずなのに、その差はわずか1.5ポイント。前回11~12日に自民党が実施したとされる調査では、大村氏が35.9%で鈴木氏は44.7%だった。大村氏は8.8ポイント差から一気に詰め寄ったことになる。
「たった1週間で7ポイントも追い上げるなど、通常では考えられない。党関係者が恣意的に数字をイジった可能性が高い。『もう少しで逆転できるぞ』とメッセージを送り、陣営の引き締めを狙ったのではないか」(官邸事情通)
先週末には、あるメディアが実施したとみられる期日前投票の出口調査が出回り、鈴木氏が約7ポイントリードしていた。「こちらの方が妥当な数字」(同前)という。手を加えた調査結果を流し、選挙戦の撹乱を図るのは、自民党にとって“常套手段”。僅差のデータを流出させて陣営にハッパをかけたとすれば、焦りは相当なものということだ。