石破首相が“安倍派切り”に打って出るのか…裏金問題は年明け国会も継続、「金庫番」招致で与野党攻防
石破自民にとっては、不吉な年明けだ。
24日召集の通常国会に向けて、与野党の攻防が激化。最大のテーマは依然として裏金問題だ。野党が巨額の裏金づくりに手を染めた旧安倍派の“金庫番”の国会招致を求めているのに対し、自民党は消極姿勢。ただ、少数与党下で、自民の思惑通りには進みそうにない。年末年始に東京・紀尾井町のホテルニューオータニに引きこもっていた石破首相は、頭を悩ませていたに違いない。
「野党は衆院予算委員会に、旧安倍派の会計責任者・松本淳一郎氏の参考人招致を要求。招致は全会一致が慣例ですが、与野党で意見集約できない場合、委員長判断による多数決も認められる。委員総数50人のうち野党議員は26人で、委員長は立憲民主党の安住淳氏です。彼は昨年末、『年明けに一定の判断をする』と発言。多数決となり、松本氏招致が決まる可能性が高まっています」(ある野党議員)
予算委の野党議員の中には、与党寄りの国民民主党や日本維新の会に所属する議員もいる。しかし、松本氏招致に反対するメンバーはいないという。「反対すれば裏金自民に手を貸したと受け止められかねない」(同前)からだ。
それどころか、野党議員の間では「松本氏招致を通常国会の予算案審議入りの条件にすべき」との強硬論も浮上。予算案を“人質”に取られれば、与党は大ピンチだ。年度内成立と引き換えに石破首相の退陣が問われかねない。そんな事態を避けるため、「石破官邸は松本氏招致を容認するのでは」(官邸事情通)とみられているのだ。