自民が立憲と「公選法改正案」共同提出の笑止千万…“品位保持”が必要なのは選挙ポスターだけにあらず
自民、立憲民主両党などが20日、選挙ポスターに品位保持などを求める公職選挙法改正案を衆院に共同で提出。候補者が当選を目指さずに他候補を応援する、いわゆる「2馬力選挙」やSNS上の偽・誤情報への対策について今後検討を進める方針を明記した。
昨年夏の東京都知事選の際には、ほぼ全裸の女性や風俗店の宣伝を載せた選挙ポスターが掲示され、問題化した。改正案ではポスターについて「品位を損なう内容を記載してはならない」と規定。候補者名の記載を義務化し、特定の商品などを宣伝した場合は100万円以下の罰金に処すると定めた。
「念頭にあるのは(今夏の)東京都議選、参院選だ」。法案提出後、自民党の逢沢一郎選挙制度調査会長(70)はこう語っていたのだが、SNS上などみられるのは、《政治家にとっての「品位」とは外見などに限られない》という意見だ。
衆議院規則「秩序」の第211条には「議員は、議院の品位を重んじなければならない」と規定されている。
「議院の品位を重んじる」という言葉の解釈は多様だが、一般的な理解は、国民の代表者である政治家として名誉と品位を損なう行為を慎み、また、その地位を利用して不正の疑惑を持たれるおそれのある行為などをしない、ことだろう。