夏の参院選へ自民党は戦々恐々…トランプ関税「コメ献上案」浮上で地方の反乱が始まった
首長選、市議選で自民系候補が敗北ラッシュ
それでなくても、自民党に対する地方の反乱がすでに起きている。地方選挙で自民系候補の敗北が目立つのだ。直近の日曜(20日)に投開票だった選挙でも次の通り。
●福島県郡山市長選
自民支部推薦の元県議が立憲民主、国民民主などが支援した元県議に敗北。
●茨城県筑西市長選
自民系の2人の市議が立憲県連幹事長だった元県議に敗北。
●埼玉県秩父市長選
自民と公明が推薦した現職が無所属新人の元市議に敗北。
●新潟県糸魚川市長選
前市長の後継候補で自民推薦の元市議会副議長が、無所属新人の元県立高校長に敗北。
●富山市議会議員選
自民公認の現職4人が落選。福島、茨城、新潟はコメどころ。秩父は保守地盤、富山も自民の金城湯池だ。そんな自民王国がガタガタと崩れている。政治とカネに始まる自民党不信がきっかけだが、「令和のコメ騒動」を引き起こした歴代自民党政権の農政失策にも矛先が向けられている。
政治評論家の野上忠興氏はこう言う。
「減反政策を推進しておいて、コメ不足になったら外国から輸入。そんなバカな話がありますか。農家の怒りは相当のものです。トランプ米国に振り回されて小手先のことで農家をイジメれば、自民党は参院選で自分たちの首を絞めることになる。現職だからって安心できません。東北6県はもちろんのこと、強固なはずの北陸3県でも自民票の離反が進んでます」
参院選で惨敗すれば退陣必至の石破首相。さて、どうするのか。
◇ ◇ ◇
23日に行われた党首討論は、与野党2トップ自民石破&立憲野田が「見つめ合う」という気味の悪い展開に。関連記事【もっと読む】で詳しく報じている。
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