「30分交渉」で双方ニンマリ FA涌井ロッテ入りの“黒幕”
シーズンも終盤に差し掛かった9月のことだった。年俸2億円以上というカネのかかる涌井の獲得に難色を示していたロッテフロント陣をよそに、複数の主力選手が涌井および本人と親しい関係者と何度も会食。その席で、チーム内の人間関係や球団待遇など、選手しかわかりえないロッテの裏事情を事細かに説明した。当時、西武に不信感を抱いていた涌井はこの時、目の前の食事に手をつけず真剣なまなざしで話に聞き入っていたという。
今回の交渉でフロント陣から再三にわたって、「球団に対する疑問はないのか?」と問われても、「先発希望」以外の要望を最後まで出さず、30分で交渉を終えた涌井。“黒幕”からチーム情報を全て把握済みなのだから、改めて聞く必要もなかったわけだ。