巨人ナインがうらやむ FA補償で西武入り脇谷の“幸運”
巨人がFAで獲得した片岡の人的補償で、西武への移籍が決まった脇谷亮太(32)。
8年在籍した古巣を離れることになり、「大変寂しいですが、一生懸命頑張ってお世話になった方々やファンの皆さまに恩返ししたい」と話したが、腹の中では万々歳だろう。
05年の大学・社会人ドラフト5巡目でNTT西日本から入団。“十把一絡げ”の立場から這い上がり、何度となく二塁のレギュラーをつかみかけた。勝負強い打撃に機動力もあり、「他球団なら即レギュラー」といわれたものである。
評論家の山崎裕之氏が言う。
「送りバントなどの小技に課題があり、守備でのポカも少なくなかった。高い能力がありながらレギュラーに定着できなかったのは、もちろんそうした本人の力不足もある。が、それが巨人選手の宿命とはいえ、毎年のように補強があり、特に二塁には入れ代わり立ち代わり助っ人外国人や他球団から選手がやってきて、チャンスを奪われるという酷な面もありましたからね。
内野に課題を残す西武では、二塁も三塁も経験のある脇谷は重宝されるはず。環境が変わることをプラスにとらえ、小技と守備力に磨きをかければ、巨人に残るよりは、はるかにチャンスはある。結果的に同じポジションの片岡に追い出される形になったわけですから、その片岡を十分に意識して、成績では絶対に負けないと気力を充実させれば、つかみ損ねてきたレギュラーの座も見えてきますよ」